■ WR-L24(Lロケ)考察
『ガンナー』『剣豪』『ミサイラー』種々のスタイルがACに存在する事はご存知の通りだが、
その中でもとりわけ修練を要するスタイルがある。

それがロケッティア。
彼らはロケットを主武装の域まで高め、驚異的な命中率と未来予測能力をはじき出す。

本文の目的は、ACの歴史に古くありながら今尚注目され続けるこのスキルの修得に、
少なからず携わった身として、これからこの世界を垣間見る人間に捧げる一つのバイブルである。

以下、攻撃と防御(補助)に大きく分けて述べる。


● 防御編

爆風(*1)の生む補助効果が戦闘中に圧倒的なアドバンテージを生むことも少なくない。

1.固め抜け<難度C>
Lロケの使用法の代表格。爆風を利用しての固め抜け。
対剣豪の主要な防御テクニックとなる。

基本操作:
真下に弾頭を撃ちこむことで、爆風で自機を浮き上がらせ、離脱する。

アドバンスドテクニック(爆風バリア):
上級者は弾頭を打ちこむタイミングを見計らい、相手にのみ爆風を当て自機はダメージを受けずに離脱したり、
あるいは同じ爆風に巻き込んでバリアするなど、意外と奥は深い。

その他:
当然ながら地面が湿気たステージではLロケも湿気る(*2)ため、機能しない。
こういった場合は斜めの壁面を利用して斜め下へ撃ちこんだり、
着地点をあらかじめ見定めた動きを織り交ぜて対処する必要がある。
また、慌てて切り替えて真下に発射しても斜めに発射されてしまうため、弾の無駄になる場合がある。
しっかりと一発で抜けるのを心がけること。


2.着地緩和<難度B>
駆け引きの一つとして多用される。
ガンナーの着地掃射から逃れたり、E効率を活かして前に出つづけるなど、用途は多岐に渡る。

基本操作:
E回復を促進させるよう高く上昇し、自由落下。
着地と同時に真下に弾丸を撃ち、爆風の反動で瞬時に空へ舞い上がる。

アドバンスドテクニック(硬直入れ換え):
空中での交戦後に落下モーションに移ってからブレードホーミングなどで先に落下するシチュエーションを用意し、
着地硬直をするとみせかけて緩和を図る。
これにより相手着地硬直中にこちらが自由になり、圧倒的に有利な条件を作り出せる。

また、ガンナー系の相手に引きつづけられた場合や、ブレードホーミングで張りつくことが出来ない時などに、
着地緩和を利用して瞬時に浮き上がり、追い詰めていくという荒業もある。

その他:
落下が近すぎると爆風の浮き上がりにブレードホーミングを合わせられたりもするため、
着地する場所をあらかじめ見極めねばならない。


● 攻撃編

知っておくべき基礎知識:
一.基本的に、サイティング能力をかなり求められる。
一.武器切り替え後、展開に1秒〜1.5秒かかるため、レールサイト通り飛んでくれない。
一.上方と下方45度角へは飛んでくれない。せいぜい20度〜30度の可変幅(*3)と心得る。

1.あいさつ<難度D>
昔からある由緒正しき(?)技の一つ。
軽量足などは開幕のミサイルを警戒して左右に歩く事もあり、 意表を突くという意味ではかなりの効果がある。

基本操作:
開幕と同時に武器をLロケに素早く切り替え、前方に発射する。

アドバンスドテクニック(壁撃ち):
視覚効果を利用した「壁」という技。
開幕に左右どちらかにやや寄せて発射し、目視で相手が切り返す「壁」を作り、
逆サイドに移動を限定させ、そこを狙い撃つ。

その他:
ガンナー相手など、(こちらが固められず)防御の用途に多少の余裕がある場合はどんどん使っていってよい。
大会では緊張しているのか、意外と当たったりする(筆者である来人も大会中2回決めた)。
ただし、2回目は当然ながら相手も警戒しているので当たってくれない。


2.ブレホ当て<難度B>
昔からある由緒正しき技の一つ。ホーミングが短い重2や戦車が当てやすい。
軽2など、自機が早い場合は斬った後におまけで当てたりできる。

基本操作:
あらかじめロケットを選択しておき、
相手の近くでブレホし密接状態を作り出して無理やり当てる。
ブレホ後に武器チェンジすると、ブレホが途中で消える事になる(*4)ので、
慣れるまでは切り替えてからブレホを使うほうがよい。

アドバンスドテクニック(ブレード補正):
着地した相手めがけてメテオを決めた後、素早くロケットに切り替えて追加ダメージを狙う。
また、斬りにくい4足やタンクに対しても効果的で、対地ロケットの精度の底上げに利用。

その他:
強引に密接状態を作り出す為、当然相手のブレードの確定モーションである場合も多く、
乱発すると逆に危険。
「あいさつ」同様奇襲の部類に当たるため、戦闘の緩急に用いるとよい。


3.誘爆<難度D>
地雷原で可能な爆風を利用した攻撃。
爆風による誘爆効果が非常に高く、隣り合う地雷に引火すれば絨毯爆撃になる事も。

基本操作:
地上に居る目標近くにある地雷めがけてLロケを発射する。

その他:
こちらが地上戦を強要される相手の場合(*5)は、
あらかじめ地雷を掃射しておいて危険を減らすという補助的な使い方もできる。


4.固め撃ち<難度A>
有名な固め斬りのロケバージョン。
ハンドガンを装備している場合に可能。

アドバンスドテクニック:
ハンドガン等のスタン武器で相手を固めて動けなくし、近距離まで接近。
素早く武器を切り替えて発射する。
最初に述べた様に武器切り替え後はまっすぐ飛ばないため、至近距離での発射が望ましい。

空中戦で相手をはじき落とせたら、ロケットを素早く構えて硬直中を狙ったりと、
距離に応じてハンドガンとの2択にしていく。
相手の斜め後ろから接射できれば2連発で当てれる場合もあり、積極的に狙うとよい。

その他:
切り替え後はまっすぐ飛ばないので、斜め下にサイトを傾けておいてから発射するとコンボが繋がりやすい。


5.縛り撃ち<難度S>
ロケットスキルの応用にして、高汎用な火力ソース。基礎の集大成。
ただし、使用距離が遠くなるため、難度は非常に高い。

アドバンスドテクニック:
<対地>
マシンガンなど、相手を躍らせる状況を意図的に作りだし、相手の動作を限定する(以下縛る)。
空中で旋回しながら縛りつづけ、相手の側面へ近づきながらLロケを構える。
多くの場合、相手はこちらの接近方向から逆方向へと逃げるよう離脱するので、そこを狙い撃つ。

至近距離から旋回しながら近づくと、離脱の小ジャンプにブレホがかけられる。
これを利用し、縛り→ブレホ当てとコンボする事もできる。

<対空>
補正の弱い(いわゆる軸武器)を使用し、相手を軸逸らしの行動に縛る。
相手の同ベクトルへの未来位置を狙い、素早くロケットを撃ち込む。

完全に補正を理解した上級者になってくると、
補正力の高い(いわゆる軸無視武器)赤サブ等でも軸回避を行ってくる。
しかし裏を返せば、補正の弱い武器以上に軸逸らしに意識を集中させる事が出来るので、
そこを積極的に狙っていくことも可能。
お互いがサテライトの動きになったときに、意表を突くこともできる。

その他:
駆け引きの一環として相手の意識をロケットに集中させる事で、
相手のプレースタイルを空中戦にシフトさせられるため、こちらのガンナー特性を際立たせられる。


6.狙撃ロケ<難度S>
相手の意識外から、通常ではありえない補正能力を持って目標を狙うスキル。
この命中距離の遠さでロケッティアの価値が決まると言っても過言ではない。
達人になってくると、一万越えの距離すら射程範囲となる。
臨機応変に動く対人戦では、ロケットの極意である。

アドバンスドテクニック:
<対地>
遠距離で相手が着地に向かうモーションを確認したら、静かにロケットを構え、着地位置を狙撃する。
ただそれだけであるが、相手の落下に移る呼吸を読むのと、
ロケットの角度を見誤らない経験、
更に旋回や体移動による超微調整が必須となる。
5000ぐらいまでの狙撃は基本としておいて、徐々に離れた距離も射程になるよう修練するとよい。

<対空>
システムの関係(*6)で、上を狙うのは非常に難しい為、かなりのスキルを要求される。
ロケットの怖さを知っている相手は当然上方の死角を活用してくるので、修練しておけば大きな駆け引きの一手となる。
レールサイトを動かすより、体移動と旋回による微調整で狙っていくと命中率が上がる。

その他:
距離5000までは難度A。
距離8000ぐらいで難度S。
距離1万を越えるともはや神業としか言いようがない。
この技術が安定した火力に昇華されれば、もはやロケッティアとしての本望は全うされたと言える。


● 総括
MoAにおけるD0コアの登場、デビガンの進出により平均装甲の高いことに加え、
HG1が頻繁に使用されるMoAのラージロケットは、攻撃要素としては、より難度の高い武器になってくる。


注釈)
*1
爆風
ラージロケットのみある爆風。ミドルロケットにもあるが、視覚効果のみで補助には使えない。

*2
湿気る
水場、あるいは水場に類するステージ(雪上など)では、弾丸を地面に撃ちこんでも爆風は発生しない。

*3
可変幅
レールサイトを素早く動かしすぎると、展開時間との差で発射方向に違和感を感じる。
前方15度程度であればサイトを素早く上下させても、ある程度ついてきてくれる。

*4
ブレホが消える
武器切り替えボタンを押すと、主武装がニュートラルな状態へ一度戻される。
ブレードホーミングも例外ではなく、途中でニュートラルになるため、
早く換えすぎると伸び上がる前にキャンセルする。

*5
地上戦を強要される相手の場合
主に赤サブガンナーなど、空中戦に優れた狙撃武器を扱う相手は、地上戦で追い詰める形になる。

*6
システムの関係
上を向くと、機体へカメラが寄るために、視界が狭くなって距離感がつかみにくくなる。
閉所では壁を見ながら予測できるが、開所になると非常に難しい。


* 参考:来人

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